今日からフランスの大学入学資格国家試験(通称:バカロレア、BAC)の試験が始まりました。第一科目は決まって、哲学なんだそうです。
試験時間:4時間(驚)!!
大学入学時の哲学の試験ってどういうものを想像しますか?
私の場合は高校のときに少し学んだ『倫理』のテストのイメージでした。
どの哲学者はどういう思想だったとか、いつの時代に生きて誰に影響を与えたか、とか。穴埋め問題であれ、選択問題であれ、記述問題であれ。
今日のフランス語のレッスンで、フランスのそれは、私の『哲学の試験』のイメージからかけ離れたテストであることを知りました。かなぁぁぁり驚きました。
で、問題はというと、こんな感じ(先生が受けた時の問題含む、笑)。
例1:L'histoire a-t-elle un sens? 歴史に意味はあるか?
例2:Peut-on prouver qu'une oeuvre d'art est belle? 芸術作品の美しさは証明可能か?
例3:Est-il absurde de désirer l'impossible? 不可能を切望するのは不条理か?
ひょーーーーーーーーーー。これが『哲学』の試験ですか、ここでは。。。
でもこれって、どっちかっていうと『弁論法』とか『論証』のような、って言う私に、「それは哲学の大事な要素なのよ」と先生。。
確かにねぇ、知ってましたよ、知識としては。古代の哲学者達は弁護士も兼ねていたとか。
古代ローマ帝国でも論証というか弁論法は重要視されていたとか。
でも、まさかまさか、現在もそういう流れでいたとは。。。
「日本でも哲学って高校で勉強するの?」と聞かれたので、↑倫理の話をしましたが、「それってどちらかというと哲学の歴史って感じね」だそうです。
そっかぁ、だから、彼らは
小憎らしいほど弁が立つのか、と種明かしを見たような、不思議な気分でした。
日本とフランス両方の『哲学』を高校時代に習いたかったなぁ。