土曜日の朝、オーステルリッツ駅から TER (都市間特急みたいなもの)に乗りブロワへ。いつもの通り 2等にしたら、ものすごく混んでいまして(汗)。1時間半の道中の前半はトイレの前で立ってました(苦笑)。
本日の最大の難関は、ブロワ駅近くに停まっているであろう循環バス(ブロワ駅前→シャンボール城→シュベルニー城)を見つけられるかだったんですが、あっさりバスを発見し、ほっとしました。
このバス、お薦めです。一日券で 6€ (2010年の場合)、しかもバスのチケットを見せると、お城の入場料も割引になります。
一路、シャンボール城へ。
道中、川向こうにあるお城の前で、バスを停めて写真撮影タイムを取ってくれました(名前聞き忘れ、爆)。
バスに乗ること40分、やってきましたシャンボール城!
早速チケット売り場でバスの切符を見せて1.5 €割引してもらいました(喜)。入場券を買ったところで、ちょうど正午すぎぐらいだったのでお昼にしました。
左:お昼を買っている時に旦那さんのリュックに飛んで来たすずめちゃん。「まぁ、こんなこと初めてよぉ!!!」とお店のおばさん大興奮。
右:野菜ゼロのケバブランチ。フランスっぽいわぁ。
さて、シャンボール城。ロワール川流域に点在するお城の中で最大の規模です。余談ですが、ロワール川流域のお城は、なぜだかほとんど防衛施設がないんですよねぇ。このシャンボール城も、フランソワ一世が狩猟を楽しむために滞在するところだったとはいえ、平原にどどーんと建っているという無防備さ。
こちらがフランソワ1世。
ご覧の通り、非常に特徴あるお顔立ちなので、どんな肖像画でも一目で彼だと分かります(笑)。
ちなみに私は、「女好きなおじさん」とか「スケベなおじさん」と呼んでおります。
この
おじさん フランソワ1世の有名な紋章はこの二つ。
左:サラマンダーはフランソワ1世のモットーである「我は育み,我は滅ぼす」にちなんだもの
右:フランソワ1世の頭文字、F
シャンボール城はフレンチルネッサンスを代表する建築物です。外見はそれなりに見ていて楽しいんですが、内部は何というか、がらーんとしてるんです。で、15年前と同じく、ついついフランソワ1世の紋章探しに精を出す。
ペン先のような形の模様は、百合の花。フランス王家を象徴するものです。
狩猟が主な目的であったシャンボール城の敷地は、実に5440ヘクタール。パリ市とほぼ同じ大きさだそうです(驚)。ちなみに山手線内の面積は、6500ヘクタールぐらいだそう。
この敷地の周りに32km におよび外塀があるらしいんですが、防衛には向かないだろうなぁ。。。
循環バスの時間に合わせて、シャンボール城のバス停に。時間通りやってきたバスは同じ運転手さんでした。ここからブロワ城まで1時間ほどの道のり。
道中、またもバスを停めて写真撮影タイムを取ってくれました(で、またも名前聞き忘れ、涙)。
到着しました、ブロワ城。このお城は、13〜17世紀の4世紀に渡って増築されたお城なので、全く違う建築様式の建物が中庭を囲んで向かい合っています。
左:ゴシック様式(一部ルネッサンス要素あり)のルイ12世棟
右:ルネッサンス様式のフランソワ一世棟
左:ルイ12世。シャンボール城を建てたフランソワ1世の舅です。分かりづらいですが、バックの水色の壁を埋め尽くしているのは百合のモチーフ。
右:ルイ12世のシンボル、ヤマアラシ。
遅ればせながら気づいたんですが、どうも私は模様とか紋章といった細部に目がいってしまうようでお部屋の写真とかほとんどないのです(汗)。ご了承くださいませ。
4世紀に渡ってフランス王家が使用していただけあって、ブロワ城内には歴代の王様の紋章だらけ。
左:ルイ12世の頭文字 L と彼の妃アンヌ・ド・ブルターニュの頭文字 A (A の文字はブルターニュのシンボルをもじったようにも見えますね)。真ん中にいるのはヤマアラシ。
右:アンリ2世の頭文字 H 、その妃カトリーヌ・ド・メディチの頭文字 C、そしてアンリ2世の愛人ディアーヌ・ド・ポワチエの頭文字 Dが組合わされた飾り文字と、百合のモチーフ。
もうお馴染み(?)、フランソワ1世の紋章サラマンダーももちろんあります。右側は妃だったクロード・ド・フランスの白テンの紋章。
クロード・ド・フランスはブルターニュ女公です。ちなみに白テンはブルターニュのシンボルで、背景のくさび形みたいな模様は白テンの尻尾を抽象化したものです。現在でもブルターニュの旗には同じ物が描かれてます。
ちなみに、この↑写真の上部、貝の模様のところ、左右で大きさが違うんですよ(笑)。サイズ割りの計算間違えたんでしょうかねぇ。アラベスクの模様の几帳面さとの違いが笑えました。
かわって、アンリ4世の頭文字 H をあしらったもの。
のんきに紋章を並べてますが、フランスは、実は1500年代後半に40年ほどもフランス宗教戦争(カトリック V.S. プロテスタント)つまり内戦が勃発しており、ブロワ城も血なまぐさい暗殺事件の舞台になっているのです。
アンリ4世は、その宗教戦争を終結させた人です。肖像画で見る限りいつも陽気な
おじさん 王様です。
ブロワは、そんな歴史が信じられないような落ち着いた街でした。
ブロワを後に、在来線に乗ってトゥールに向かいます。宿泊先は、旧市街(つまり街の中心地)からはちょっと歩くけれど、清潔でお得な宿。マンションの一部がホテルでした(驚)。
最近、リゾートに行く以外は2つ星ホテルを探すことが多いです。ここもそう。バス&トイレつきです。
ホテルのお兄さんのフランス語が、ものすごく聞き取りやすくてびっくり。
後で聞いた話では、この地方は一番綺麗なフランス語を話すのだということでした。
一休み後、親切なホテルのお兄さんにオススメのレストランを教えてもらって、歩いてプラプラ旧市街へ。が、が、オススメなだけあって、満杯(涙)。ウロウロした挙げ句、フランス語圏の人が入っているところへ潜り込む(笑)。この地方のロゼワインを頼んで、何だか目的達成した気分。ははは。
ホテルの帰り道に通りかかったトゥール市庁舎。威厳たっぷり。
な、長くなってしまいました、1日目(汗)。次回は 2日目、『シュノンソー城とアンボワーズ城』です。